1.ユネスコ世界ジオパークの概要
「ユネスコ世界ジオパーク」は、国際的に価値のある地質遺産を保護し、そうした地質遺産がもたらした自然環境や地域の文化への理解を深め、科学研究や教育、地域振興等に活用することにより、自然と人間との共生及び持続可能な開発を実現することを目的とした事業です。ユネスコの国際地質科学ジオパーク計画(IGGP)の一事業として実施されています。
現在、世界で44か国・161のユネスコ世界ジオパークが認定されており(2020年7月現在)、 日本からは、9地域(洞爺湖有珠山、糸魚川、島原半島、山陰海岸、室戸、隠岐、阿蘇、アポイ岳、伊豆半島)が認定されています。
2.ユネスコにおける正式事業化について
「ユネスコ世界ジオパーク」の前身である「世界ジオパーク」については、ユネスコの支援のもとに2004年に設立された「世界ジオパークネットワーク」(仏のNGO)が、審査・認定に関する業務を実施していましたが、各国での世界ジオパークへの関心の高まりを受け、本事業をユネスコの正式事業化とすることが提案され、第38回ユネスコ総会において「ユネスコ世界ジオパーク」として、正式事業化が決定されました。あわせて、我が国において既に世界ジオパークに登録されていた8地域については、正式事業化と同時に、「ユネスコ世界ジオパーク」として認定されました。
正式事業化後の審査業務については、世界ジオパークネットワークとの連携の下、ユネスコ世界ジオパーク・カウンシルが行い、認定については、同カウンシルの勧告を踏まえ、ユネスコ執行委員会が行います。
3.我が国における体制整備について
これまで、我が国からの推薦地域の選定等を行ってきた「日本ジオパーク委員会」を、日本ユネスコ国内委員会が、我が国におけるジオパーク・ナショナル・コミッティとして認証するとともに、我が国におけるユネスコ世界ジオパーク事業における登録審査業務に関する権限ある機関として認証しました。
(リンク:文部科学省H P)
https://www.mext.go.jp/unesco/005/004.htm