ESDとSDGsについて

持続可能な開発のための教育(ESD : Education for Sustainable Development)は、「現代社会における地球規模の課題を自らに関わる問題として主体的にとらえ、その解決に向けて自分で考え、行動を起こす力を身に付けるとともに、新たな価値観や行動等の変容をもたらすための教育」と定義されており、持続可能な社会の創り手の育成を通じて、SDGsの実現に大きく貢献するものです。ESDはSDGsの17のすべてのゴール実現への鍵であることが、2019年12月の国連決議でも確認されています。

ESDの国際的な動向~ESD for 2030〜

「ESDに関するグローバル・アクション・プログラム(GAP)」の後継枠組みとして、2020年~2030年までのESDの新たな国際的な実施枠組みである「持続可能な開発のための教育:SDGs実現に向けて(ESD for 2030)」が2019年11月の第40回ユネスコ総会で採択、同年12月の第74回国連総会で承認されました。ESD for 2030下で、文部科学省は、ESDのさらなる推進に取り組みます。

SDG4コーディネーション

ユネスコは、SDGsゴール4(教育)の国連システムにおける主導機関として、世界的な議論を主導しています。ユニセフなど他の国連機関やユネスコ加盟国により構成される「SDG-教育2030ステアリング・コミッティ(SC)」がユネスコを事務局として設置され、国連全体としてのSDG4推進方策について議論されています。我が国は、ユネスコ事務局とともにSCの共同議長を務めており、SDG4推進に向けて積極的に貢献しています。

ユニツイン/ユネスコチェア

ユニツイン(UNITWIN : University Twinning)/ユネスコチェア(UNESCO Chairs)とは、知の交流と共有を通じて、高等教育機関および研究機関の能力向上を目的とするプログラムです。高等教育機関の国際的な連携・協働を促進することにより、人的・物的資源のシンクタンクとして、また教育・研究機関、地域コミュニティ、政策立案者間の橋渡し的存在としての役割を担っています。

  • 参加国:116か国
  • ユニツイン:44件(うち日本からの登録は2件)
  • ユネスコチェア:839件(うち日本からの登録は9件)
  • ※2021年3月20日現在
写真提供:神戸大学海事科学研究科准教授岡田順子

課題「メラピ火山爆発時の住民の避難について対策を考える」に取り組む学生(神戸大学ユネスコチェア「ジェンダーや脆弱性に配慮した減災対策」

ユネスコスクール

文部科学省では、ユネスコスクール(ユネスコ憲章に示されたユネスコの理念を実現するため、ユネスコが認定する平和や国際的な連携を実践する学校)をESDの推進拠点と位置付け、ESD及びユネスコ活動の推進に取り組んできました。ユネスコスクールでは、カリキュラム・マネジメントや社会に開かれた教育課程等、ESDの実践に関する多くの優良事例が生まれており、それらを毎年ユネスコスクール全国大会(ESD研究大会)において共有しています。

写真提供:福島県只見町教育委員会

ユネスコスクールの活動:地球温暖化とキリバス、只見町との関係について学ぶ

提供:江東区立八名川小学校および手島利夫氏

全ての授業をESDのコンセプトで構築した「ESDカレンダー」の例

日本におけるESD推進の取組

我が国における学校教育の分野では、令和2年度から順次実施される小学校、中学校、及び高等学校の新学習指導要領においてこれからの学校に求められることとして、前文及び総則に「持続可能な社会の創り手」の育成が掲げられています。

ESD

Education for Sustainable Development:持続可能な開発のための教育

ESDはEducation for Sustainable Developmentの略で「持続可能な開発のための教育」と訳されています。

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ユネスコスクール

ユネスコスクールは、ユネスコ憲章に示されたユネスコの理念を実現するため、平和や国際的な連携を実践する学校です。

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