「国際母語デー」(International Mother Language Day)はバングラデシュが発案し、1999年のユネスコ総会で認定され、翌年より世界各国で記念されています。
ユネスコは、持続可能な社会の実現に文化と言語の多様性は欠かせないと考えており、これらを保護することが寛容と他者への敬意の心を育み、平和につながると信じています。
多言語および多文化社会は伝統的な知識や文化を、言語を通して持続可能な方法で伝達・保護することで存続しています。
言語の多様性は、多くの言語が失われていく中、ますます脅威にさらされています。
世界において40%の人々が、それぞれが使用する、あるいは理解する言語で教育を受けることができていません。しかしながら、母語を基礎とした多言語教育は、特に幼児教育と市民生活の発展において、重要であるという理解が深まっています。
【国際母語デー(2月21日)に寄せるオードレ・アズレ ユネスコ事務局長からのメッセージ(一部抜粋)】
This is also the aim of this International Day: celebrating these ways of expressing the world in its multiplicity, committing to the preservation of the diversity of languages as a common heritage, and working for quality education – in mother tongues – for all.
— Audrey Azoulay, Director-General of UNESCO, on the occasion of International Mother Language Day)
メッセージ全文は以下からダウンロードできます。
英語:https://unesdoc.unesco.org/ark:/48223/pf0000384469_eng
フランス語:https://unesdoc.unesco.org/ark:/48223/pf0000384469
スペイン語:https://unesdoc.unesco.org/ark:/48223/pf0000384469_spa
ロシア語:https://unesdoc.unesco.org/ark:/48223/pf0000384281_rus
アラビア語:https://unesdoc.unesco.org/ark:/48223/pf0000384469_ara
中国語:https://unesdoc.unesco.org/ark:/48223/pf0000384469_chi
2023年の国際母語デーのテーマは「multilingual education – a necessity to transform education(教育の変革において不可欠な多言語教育)」です。
母語に基づく多言語教育は劣勢言語、少数民族の言語および先住民族の言語を話す集団が教育にアクセスし、教育に包摂されることを促進します。ユネスコ本部が主催する2月21日のイベントでは生涯学習の観点から、そして様々な文脈において教育の変革における多言語使用の可能性を探り、議論します。議論は以下の相互に関連するテーマを中心に行います。
- 多言語の文脈から教育を変革するために幼児教育から多言語教育を促進することを不可欠にする
- 急速に変化する世界および危機的状況の文脈から多言語教育と多言語使用の教育を支持する
- 消滅あるいは消滅の恐れのある言語を復活させる
コンセプトノート
ユネスコ本部のイベント
ポスター
ユネスコの母語に基づく教育の実施の呼びかけ
ユネスコスクールの国際指針では、年に2回以上国際デーを記念することが加盟継続の条件とされています。「国際母語デー」を取り上げ、本テーマでSDGs達成に向けた取組をしてみませんか?