5月22日は「国際生物多様性の日」です。1992年5月22日に「生物多様性条約」が採択されたことを受け、2000年に制定されました。
生物多様性は、地球の骨組みを形成するものです。現在そして未来の我々人間のウェルビーイングを支える土台として、その急速な減退は自然界同様人類の存続をも脅かします。2019年に生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)が発表した「生物多様性と生態系サービスに関する地球規模評価報告書」は、生物多様性の減少の主な原因として、気候変動、侵略的外来種、自然資源の乱用、公害および都市化を挙げています。さらに、陸上生態系における多様性の減少の75%が人間活動に起因すると指摘しています。しかし、報告書は、これらの問題に対する解決策は存在し、行動を起こせば事態を改善することができることも示しています。
生物多様性の減少に歯止めをかけ、逆にこの流れを変えるためには、人間の果たす役割、行動様式、そして生物多様性との関係性を変えることが不可欠です。解決策は多くあり、ユネスコの多様なネットワーク、プログラムやパートナーたちは、世界各国における前向きですばらしい変化の兆しを見てきました。また、ユネスコは、加盟国とその国の人々が、生物多様性を理解し、享受し、保護し、持続可能な方法で利用することによってその減少を食い止める取り組みを支援しています。
今こそ生物多様性のために行動を起こすときです! 国際生物多様性の日は、まさに生物多様性に関わる課題に対する理解を深め、意識を改革することを目的としています。
2023年のテーマは ”From agreement to action: Build back biodiversity(「合意」を「実行」に。生物多様性を取り戻そう)“ です。
ユネスコスクールの国際指針では、年に2回以上国際デーを記念することが加盟継続の条件とされています。「国際生物多様性の日」を取り上げ、本テーマでSDGs達成に向けた取組をしてみませんか?