皆さんこんにちは!次世代ユネスコ国内委員会委員の小林真緒子です。
2025年10月21日〜23日に岡山市で開催された「第14回グローバルRCE会議」に参加しました。
RCEとは「持続可能な開発のための教育に関する地域の拠点(Regional Centre of Expertise on Education for Sustainable Development)」を指し、国連大学サステイナビリティ高等研究所が地域レベルでのESD活動を推進するために認定しています。現在、世界で約200地域が登録されており、今回の開催地である岡山は、2005年に世界で最初に認定された7地域のうちの一つです。本会議には、31カ国の54のRCEから、約180名のRCE関係者が集まり、これまでのESD活動の成果の共有や、今後の方向性について活発な議論が行われました。
私は次世代ユネスコ国内委員会のメンバーとして参加し、2日目のポスターセッションにて、次世代ユネスコ国内委員会の活動紹介を行いました。アルゼンチンから参加したユースは、省庁の管轄下にユース委員会が設置されている点に大きな関心を示し、具体的な活動内容や運営方法について意見交換を行いました。彼女も母国で、教育変革に向けて若者をエンパワーメントする団体を運営しており、ユース団体ならではの運営面や資金面といった共通の課題感を共有することができました。

ポスターセッションの様子
本会議においては、RCEネットワークの設立20周年を記念し、今後の10年に向けた新たなアジェンダとして「岡山宣言」(英語PDF・日本語PDF)が作成されました。この宣言では以下のビジョンが掲げられています。
「私たちは、社会の構築において誰ひとり取り残されることのないよう、すべての⼈が活躍し、積極的に貢献できる、公正で包摂的かつ持続可能な未来を展望する」
また、岡山宣言では、2022年の国連教育変革サミット(Transforming Education Summit)で採択されたユース宣言が正式に盛り込まれました。その上で、5つの優先行動分野(Priority Areas of Action)が示され、「体系的かつ社会的変⾰の触媒としての ESD の位置づけ」、「パートナーシップを通じた知識交流と地域の解決策の推進」、「公平性、包摂性および正義の確保」、「⽣涯を通じた⽣活のあらゆる場における ESD のデジタル変⾰の活⽤」と並んで、「ユースのリーダーシップの強化と活性化」が明確に位置付けられました。具体的には以下のように示されています。なかでも注目すべきは、ユネスコにおける若者参画が「単なる参加者」ではなく「意思決定のパートナー」へと転換していく姿勢が明確に打ち出されている点です。これは2022~2029年のユネスコ中期戦略においてユースが優先グループの一つに位置付けられて以降、ユースの参画推進が着実に進められてきた流れの延長線上にあると考えられます。
(日本語)
私たちは、彼ら⾃⾝が担う未来を形づくるにあたり、ユースを知識と⾏動の共創者として中⼼に据えることを約束する。ESD イニシアティブの計画、実施、評価の全過程において、意味のある包摂的なユースの参加が意思決定に組み込まれるよう、制度化する。私たちは、相互理解、信頼、尊重を育み、ユースに対する重点的な⽀援、メンターシップ、世代間協働、その他の制度的枠組を求める。これらの取り組みにより、ユースのリーダーシップが強化され、能⼒構築のための真の平等な機会が確保されるとともに、形式的な参加を超えて、ユースが⼗分かつ持続的に参画できるよう、障壁が取り除かれる。
(英語原文)
We commit to centering youth as co-creators of knowledge and action in shaping the futures that will be theirs. We institutionalize meaningful and inclusive youth participation in decision-making, throughout planning, implementation and evaluation of ESD initiatives. We foster mutual understanding, trust, and respect and call for dedicated support, mentorship, intergenerational collaboration and other structural mechanisms. These efforts empower youth leadership and ensure genuine and equal opportunities for capacity building, moving beyond tokenism and breaking barriers to their full and sustained engagement.

岡山宣言 採択の様子
共に出席した東委員は、会議を通して印象に残ったことを次のように話してくれました。「大人は知識や経験を持っているという強みをユースはリスペクトすべきであり、大人もユースの力を信じてほしいという点や、同世代のみで考えるのではなく、あくまでも、多世代で問題に対処したいという点が凄く印象に残りました」。このように、会議全体でも、若者を実質的なパートナーとして捉えるための心構えの重要性が共有されていました。
次世代ユネスコ国内委員会としては、岡山宣言で掲げられた理念を実践につなげていくため、若者がESD推進をはじめとするユネスコ活動において、対等なパートナーとして参画できる仕組みづくりや、活動を持続可能なものとする方法について、国内外のユース団体と連携しながら模索し、取り組んでいきたいと考えています。
DATA
| イベント名 | 第14回グローバルRCE会議 |
|---|---|
| 開催日時 | 2025年10月21日〜23日 |
| 会場 | 岡山コンベンジョンセンター |
| 執筆 | 次世代ユネスコ国内委員(2025年11月現在)小林真緒子 |
※ 第14回グローバルRCE会議についての詳細はこちら(英語) |