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次世代ユネスコ国内委員会~キックオフ会合~

2025年6月15日(日)、今年度の委員が初めて対面で集まるキックオフ会合が開催されました。朝10時から夕方6時まで、濃密な時間を共に過ごし、お互いを深く知り合う貴重な一日となりました。

午前中は、たっぷりと時間を使ったアイスブレイクからスタートしました。

それぞれが大切にしている価値観やこれまでの経験、得意なことや苦手なことを共有し、ただ話すだけではなく、自己開示を通して委員同士の信頼の土台を築く時間となりました。

よりお互いを知るためのワークショップでは、3〜4名の小グループに分かれ、インタビュー形式で交流を行いました。参加者はインタビュアー、回答者、書記の役割を交代しながら語り合い、対話を通じて相互理解を深めました。使用したインタビューシートには、趣味やこれまでの経験といった自己紹介的な話題に加え、心が動かされた出来事や大切にしている価値観、さらに今後のユネスコ活動に対する期待や思いなど、幅広いテーマが設定されており、自然と会話が広がりました。対面で初めて会うメンバー同士も、役割を交代しながらやり取りを重ねるうちに打ち解け、和やかな雰囲気の中で交流することができました。普段のオンラインミーティングではなかなか見えにくい意外な一面が垣間見えたり、ワークシートの記入方法や表現に個性が表れたりと、多くの新たな発見もありました。委員同士の距離が自然と縮まったことで、今後の活動に向けた意欲や期待感も一層高まり、大変有意義な時間となりました。

午後最初のセッションでは文部科学省の北山国際統括官から「私たちはなぜこの委員会に入ったのか」「次世代ユネスコ国内委員会として何をやりたいのか」について問われ、私たちの想いを共有しました。続いて、ユネスコ日本ユース・ネットワーク事務局の(公財)五井平和財団の皆さんを中心に、現在進行中のユースによるユネスコ活動や、今後の広がりに向けた役割分担についても対話の場が設けられ、委員からの率直な質問にも丁寧に答えていただきました。

その後のワークショップでは、レゴブロックを用いた自己理解・自己表現のワークを行いました。最初は「自分を表すレゴブロック」をテーマに自由に組み立て、自分の“コア”を形にしていきます。その後、それらを他のメンバーのレゴブロックと組み合わせて、新たな形をつくりました。それぞれが自由な発想でレゴブロックを組み立て、個性を反映したタワー制作に取り組みました。

タワーがどのような色・形で構成されているかをグループごとに共有し、自身の価値観や内面的要素を他者に伝える対話を行いました。また、制作した作品において、自分にとって重要な要素やコアとなる部分について語り合うことで、自己認識を深めるとともに、相互理解を促進する機会になったと感じています。同じレゴブロックのセットでも、完成した作品は一人として同じものはなく、個性が融合していく過程そのものが、委員会のこれからを象徴しているようでした。

これらの一連のワークショップを通じて、ユース一人ひとりが自身の思いとユネスコの理念との接点を見出すと同時に、他者と協働する経験を重ねることで、今後の活動におけるチームビルディングの基盤が育まれたように感じています。想像的かつ対話的な学びの場が、持続可能な未来への第一歩となることを実感しました。

最後に「ユネスコ活動が活性化している未来」をテーマに、グループで模造紙にビジョンを描きました。ユネスコ活動が一般の人たちにも浸透して「次世代ユネスコ国内委員会が解散している世界」など、挑戦的でユニークなアイディアも飛び出し、未来に向けたディスカッションに熱がこもりました。そして再びレゴブロックに戻り、想像した「未来」をカラフルに可視化することで、個と個が繋がり、未来をつくっていくプロセスを体感しました。委員のそれぞれがユネスコ活動のビジョンと、自身の将来像が重なる未来を想像し、グループ内で意見交換を行いました。その後、対話の内容をレゴブロックで視覚的に表現し、協働での作業の中で、思いや理想を想像的に具現化しました。1日を通して、今年度の委員としてだけでなく、さらにその先の未来を見据えるきっかけとなりました。これからの活動がますます楽しみになる、始まりの日になりました。

DATA
イベント名

次世代ユネスコ国内委員会 キックオフ会合

日時

2025年6月15日(日)

場所

国立オリンピック記念青少年総合センター

執筆

次世代ユネスコ国内委員会委員(2025年6月現在) 田代成香、門田朔、米原有里

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